リベラルを訳したいのですが

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先の東京都知事選。担いだ御輿のネジが何本か抜けていて「ワッショイワッショイ」とやるたびに御輿がどんどん崩れていくという光景は、なんだか見てはいけないものを見てしまったようで、心に寒々としたものが残りました。人が集まり、声を上げ、動き回っているのに停滞や閉塞を感じさせるあれはいったいなんだったのでしょうか。

さて、そんな都知事選の総括をいろいろ読んでいるうちに「リベラル」ってどう中国語に訳せばいいんだろうという疑問が湧いて参りました。

辞書を引けばそこには「自由主义」とありますが、日本のリベラルが果たしてこの自由主义と同義かというと疑問を覚えます。少なくとも何らかの説明を加える必要があるでしょう。リベラルが"保守反動"になった理由 | 橘玲には以下のようにあります。*1

日本のリベラルはいま憲法護持、TPP反対、社会保障制度の「改悪」反対、原発反対を唱えています。こうしてみると、原発を除けば、リベラルの主張はほとんどが現状維持だということがわかります。

リベラルが"保守反動"になった理由

この記事にあるように「リベラル」を「保守反動」と定義するのもありかもしれませんが、「保守反动」と訳すとちょっと語感が強すぎるように思います。中国語の「反动」は「反动派反动分子」のように反体制派に対して使われる言葉で、"打倒一切反动派"中的"反动"是什么意思?にあるように「贬义词」なのです。

「日本のリベラル」をリベラルと呼ぶのをやめにしませんかの「新左翼」という言葉を使う方が穏当(?)かもしれません。ならばということで「新左派」を訳語に採用していいのかというとそれもそんなに簡単ではありません。百度百科の新左派を読むと分かりますが、日本語の「新左翼」と必ずしもイコールではありませんし、なにより新左派は「拒斥自由主义的言述(リベラルの言説を拒絶)」とされています。大混乱。

そもそも中国の左翼と右翼は西側国家と反対で、左翼が保守、右翼が革新なので右とか左とかを使うとかなり混乱します。

関連:オレ的中国の実態 : 訳してみた:図でわかる中国の左翼と右翼

じゃあ「反安倍人士」なんかどうだろう、と思ったりもするのですが、ちょっと一面的過ぎますし、首相が替わったらどうするんだということでボツ。

「日本のリベラルってどういう人たち?」と質問されたときに、これこれこういう思想を持った人たちのことですよ、とできるだけシンプルに説明したいのですが難しいですね。

関連:「戦後社会は落ちるところまで落ちた」鳥越俊太郎氏、惨敗の都知事選を振り返る【独占インタビュー】

  1. 今ならこれに「安全保障関連法案反対」や「アベノミクス反対」も加えるべきでしょうけど。 []

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