たまには政治について

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政治家というのは、国のあるべき姿を提示するのが仕事で、細かい実務は優秀な東大出の官僚たちが徹夜して片付けるものだと思っていた。それが民主党が政権を取ってからなんかおかしい。事業仕分けなんて本当に必要なのか大いに疑問だ。政治家の仕事ではなくて、それこそ木っ端役人の仕事という気がする。重箱の隅をつついて、この国が少しでも前に進んだのだろうか。

普天間の問題では、はじめから落としどころはこのあたりだろうと見当をつけて、議論のまねごとをし、与党の人間が視察ばかりしているのが腹が立つ。米軍を国外に追い出したいのなら、その前に代替抑止力として我が国の再軍備をきちんと議論すべきだろう。国防を他の国の軍隊に任せるから他人事のようになっている。

Twitterにちまちま投稿している政治家が多いのにも腹が立つ。ぶつ切れの情報を投稿し、いちいちこちらの顔色を伺っているようで気持ちが悪い。百歩譲ったとしてせめて国産のマイクロブログを使うべきだろう。外国のサービスを締め出して雇用を確保している(もちろんそれだけが目的じゃないが)中国を見習って欲しい。

自民党は自民党でせっかく相手が脱税して失言して迷走してくれているのに、それを利用して相手を自分のペースに引き込み、持論を展開することすらしない。どんな汚い手でも使えば良いのに使わない。きれい事ばかり言っているうちに時間だけが過ぎている1

零細自営業者が大上段に構えて何を偉そうにと思うかもしれない。だが、今の日本に必要なのはひとりひとりが大上段に構えて国のあり方を考えることだと思う。どこで誰か偉い人ががんばっているから明日も今日と同じ穏やかな日になるだろうとぼんやり期待できた時代は過ぎ去ってしまった。最近、新聞を読めば読むほど胸が不安でざわざわする。

  1. 私が子供のころ、「日本人は建前ばかりで本音が見えない」という外国人のコメントをよく目にした。今にして思えば、これはほめ言葉だったのだなと思う。タフネゴシエーターやポーカーフェイスと同義だ。きれい事や建前を並べるのは、相手を反論できないところに追い詰めて最終的な目的を達成するためだろう。いちいち本音を開帳するのはただの馬鹿だ。だが、きれい事を並べているうちに自分がそれを信じてしまうのはもっと馬鹿だ。 []

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